『床暖房なのに冷房もできる』のはCCFスタイルだけの技術です。冬には床全体を暖め、部屋も暖めます。このときの床の温度は室温+2℃~5℃。例えば、部屋の温度が22℃だとすると床の温度は24℃~27℃になります。床暖房ですので、エアコンやファンヒーターのように天井付近と床付近で温度差がでるような事もありません。このように、床のほうが室温よりも若干暖かいというのは従来の床暖房とは違い、とても快適なのです。特に冷え性の方にとっては最も良い暖房方法と言えるのです。
同様に、夏は床全体の温度が室温-2℃~3℃になります。例えば、室温が27℃だとすると床の温度は24℃~25℃になります。この程度の床温度であれば、床が冷たく感じることはありません。床の冷たさを体感した方々はとても快適だと感じています。室温は27℃と一見あまり冷えていないようですが、同時に除湿をしていますので、外気湿度よりも室内湿度が20%前後下がりますので、体感としてはかなり涼しく感じます。
CCFスタイルは、温風床暖房システムでした・・・今までは。しかし、空気熱を利用するヒートポンプ方式を採用することによって、ランニングコストを抑えながら、温水と冷水の両方が供給できるようになったのです。この事は、今までガスや灯油を熱源にしてきたCCFスタイルにとって画期的なことでした。
これで『 オール電化住宅に対応できる。ランニングコストも下がる。冷房もできる。そうすれば床暖房+冷暖房ができ、床暖房もできる全館空調システムをローコストで供給することができる 』と喜びました。しかし、技術担当者からは、厳しい言葉を投げかけられました。一つめは『 床下に冷風を循環させるのはよくない 』ということです。二つめは、『 床を冷やすことによって快適になるとは思えない 』というのです。
一つめの理由は、『 床下結露の問題 』。万が一、冷房運転により床下に結露が発生した場合、それはシステムとして致命傷になります。快適どころの話ではありません。二つめは『 床温度の問題 』。床温度が冷たすぎると快適どころか、かえって不快になってしまいます。これは、冬に床が冷たくて足の指先などが痛くなることを思い出せば容易に想像できます。この二つの問題が、『 CCFスタイルが床暖房もできる全館空調システムになる 』というゴールの前に大きく立ち塞がったのです。
この二つの問題を解決するために、温風床暖房研究所は次のような仮説を立てました。その仮説とは、『 冷房運転した時に、床下及びその他の部分に結露が発生せず、床が心地よく冷えることによって室内空間が快適な冷房効果を得られる方法が必ず存在する。』です。
そして、その方法を探すための研究と実験をスタートさせました。はじめに取組んだのが、冷房による結露の防止対策です。結露はどんな時に起こるのか?どうしたら結露しなくなるのか?などを技術担当者と何度も話し合い、検討して、やがて一つの結論に達しました。
その結論をもとに、制御部品を担当するメーカー、部材を供給して下さるメーカーにご協力をいただき、今までの空調システムにはないCCFスタイルだけの制御システムを構築することができました。
次に床を冷やす温度について技術的な検討をしました。これについては、予測し、計算する事はできるのですが、どんなに計算して、シュミレーションしてみても、実際に体感をしてみないと、感じがつかめません。まさに机上の空論とはこの事を言うのだと思いました。そして、計算上と実際の現場では、数字からでは得られない貴重な情報を入手することができるのです。
試行錯誤の結果、『 冷房運転した時に、床下及びその他の部分に結露が発生せず、床が心地よく冷えることによって室内空間が快適な冷房効果を得られる方法 』は確かに存在することを確認いたしました。これは、技術担当者の的確なアドバイスと、システムの制御部品を担当するメーカー、部材を供給して下さるメーカーの方々の協力、また、CCFスタイルにご理解を示してくださるお客様のご協力により、CCFスタイルは『 床冷房もできる全館空調システム 』として完成することができました。
地球温暖化対策は、将来のために、私たちが 今すぐ 取り組んでいかなければならない重要な課題です。発熱効率やエネルギーコスト、CO2の発生のことを考えると、大気熱を利用するヒートポンプはエネルギーコストがガスの約1/2以下になり、CO2発生量が電気ヒーターの約1/3以下になります。
そして、オール電化住宅で時間帯別割引をご契約の場合、深夜電力料金に指定された時間帯(23:00~7:00)であればエネルギーコストはガスの約1/6以下になるのです。
さて、あなたは冷暖房に使用するエネルギーを、ガス・灯油・電気ヒーター・ヒートポンプの中から、どれを選択するのでしょうか?
もしも冷暖房エネルギーに何を使用するか迷っていらしたら遠慮なく私に相談してください。断熱のプロとして、また温風床暖房の第一人者として、適切なアドバイスをさせていただきます。