床下冷房と聞いて『 快適 』だと感じる人は少ないのではないか。
むしろ、『 床が冷たくなるのなんて不快なんじゃない? 』と
思う人がほとんどではないだろうか。
それはなぜか?
床が冷たいという感覚は、おそらく誰もが寒~い冬に
一度くらいは体感したことがある
強烈な床の冷たさが記憶の片隅に残っていて、
『 冷たい床 』というものに脳と身体が拒絶反応を起こすのだと思う。
僕自身もそんな経験があるし、CCF STYLEに取組んできて、
『 床下冷房 』にチャレンジしようと思った時、
真っ先にその事が頭をよぎったのを覚えている。
そして、その時に弊社の技術顧問をしていただいていた大学教授にも
猛反対をされたのを覚えている。
『 床下なんて冷やしてどうすんの? 』
『 床下に冷気を送って、もし床下で結露したらどうすんの? 』
『 冷たい床なんて快適なはずないよ 』
etc・・・
容赦ない言葉が僕に襲いかかってきた。
でもやってみたかった。
不安はあったけど挑戦してみたかった。
失敗するかもしれないけど、最善の策を講じて
チャレンジしてみたかった。
忘れもしない 『 2008年8月6日 』
運命の床下冷房測定日だ。
その日は朝からよく晴れて、
今想えば、絶好の床下冷房日和? だった。
すでにやや蒸し暑い状態の中、午前10時に床下冷房スイッチオン。
外気温は順調に上昇し、室内温度、床下温度は徐々に降下しはじめる。
午後1時過ぎに外気温は34度を突破した。
この時の室内温度は約29℃、湿度約55%。
肝心の床温度は・・・
『 約26℃ 』である。
『 おぉ~、思ったより快適だね。』
これが床下冷房をはじめて体感した時の感想である。
そして、『 これはイケる 』
と思った瞬間でもある。
その時以来、5シーズンの夏が過ぎ、
この夏で6シーズン目を迎える。
今年、床下冷房を体感する方は約200軒を超えるだろう。
まだまだ数は少ないが、少しずつ、そして着実に
床下冷房の良さが広がっているのを実感できるようになった。
床下に溜まりがちな冷気を積極的に室内に送り出し、
室内空気の拡散を目的に、昨年床吹出しファンを開発した。
従来のCCF STYLEの室内機を進化させ、
この4月から出荷を開始した新型室内機は、
従来機に比べて高さを約15cm低くして38cmにした。
そして、標準で床吹出しファン用電源を内蔵させた。
むかしのCCFを知っている人は少ないと思うが、
最初からやっている私にしてみると、
もの凄い進化である。
『 床下冷房 』を知らない人は
この夏にぜひ体感してもらいたい。
きっとCCF STYLEのファンになる筈だ。
それには自信がある。
2013年4月
CCF STYLE開発者
駒形 直彦