床暖房するのに、
床下のコンクリートに蓄熱して床暖房しよう・・・という考え方がある。
もし、床下蓄熱暖房を考えている方がいたら
決める前にこのコラムに目を通してほしい。
日本全国、
一般的に地熱は真冬になると
外気温よりも高くなる。
北国に行けば行くほど
真冬の地熱はありがたく感じる。
建築業界には、
外気より暖かいその地熱を利用して床暖房をしようという
という考え方を持った方々が多くいらっしゃる。
とても理にかなっていると思う反面、
床下蓄熱暖房で暖かくならないという事例も多くある事を
一般の皆さんは知っているだろうか?
その理由を紐解いてみよう。
物質には熱容量という熱を蓄えておく能力みたいなのもがあって、
空気を1とすると
水は空気の約3300倍、
コンクリートは約1650倍の熱を
蓄える事ができる。
言い換えると、空気はすぐに暖まるが
コンクリートはなかなか暖まらない。
ところがコンクリートは一度暖まると
なかなか冷えない・・・
それは事実だけれど、
通常、住宅などの場合は
基礎コンクリートの下にあるのは地球である。
要するに地熱とは地球の表面温度みたいなもの。
コンクリートに蓄える熱はその下の地球に奪われていく。
コンクリートの下に断熱材を敷けばいいんじゃないか?
普通はそう考える。
昔は私もそう思った。
ところが、断熱材の温度は
常に地熱の温度と同じ温度になっている。
細かい事を書くと
解らなくなる方もいると思うので
結論を言うと、
もし、床下に蓄熱させるのであれば
基礎コンクリートとは別の蓄熱体に蓄熱させる事を推奨する。
基礎に熱を奪われないような工夫を施して。。。
もう一つ付け加えると
床下に蓄熱するだけでは部屋を暖めるのは難しい・・・
床下は暖まるけど。。。