【vol.1】設計チーフのひとことコラム「東南角地のプライバシーを確保する狭小プラン」
フクダ・ロングライフデザイン 株式会社
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こんにちは設計課の千知岩です。
皆様に向けて設計に関する、日々どのようなことを考え、またどのようなプロセスを経て建物は具現化していくのかなどなど、お伝えさせていただきます。
さて今回は、H様邸のファーストプラン提案についてのご紹介です。
若いご夫婦で、ナチュラルなテイストがご希望の1階リビング案、リビング階段、キッチンからは2階のお子様のお部屋とつながる吹き抜けが主なご希望でした。2階リビング案も検討は可能とのこと、あと駐車スペースは2台必要。先ずは、敷地は南北に長い、東南角地の採光上申し分のない土地にご要望のゾーニングを行ってみました。上下階の面積比・洗濯干し場を考えた場合、水まわりは必然的に2階となる、2階部屋面積・LDKを出来るだけ広く確保、2階の廊下が長くならないように玄関・階段・吹き抜けの位置も同時に決まってくる、この床面積ではいろんな要素を盛り込みすぎるとSE構法の良さが半減し、空間に広がりが感じ取れない窮屈なものに思えました。
そこで、私のお勧めは2階LDK案。
メインスペースであるLDKを東南配置で、屋根形状も利用した大きなワンルーム空間が確保できる。外からは想像もつかない気持ちのよい空間に家族が集う場所であって欲しいと思うのは、私の常であり、月日が経つごとに構造的にシンプルな空間であればある程、ご家族の満足感が長きにわたって続き、愛着も増してきます。また生活動線が短くなり、自ずと収納スペースも充実し、H様の要望にはありませんでしたが1階には大きなファミリークロゼットが確保できました。いみじくも、奥様やご家族にとって普段の生活動線さえ楽しくなり得ることと思います。